SNSのタイムライン上には、日々様々なビジネスセミナー情報や交流会の情報が流れている。
また、昨今では多くのベンチャー企業やスタートアップにおいて、ミートアップなどと呼ばれる「非公式のイベントまたは集まり(※呼び名が同様なだけで、公式なものも見受けられる)」が社内のオープンスペースや会議室を用いて行われている。
ミートアップの開催目的は主催者の意図によって、多岐にわたる。
エンジニアの勉強会や業界著名人をゲストに招いたパネルディスカッションなど、特にベンチャー企業と分類されるような企業にお勤めの方は、参加経験のある方もいらっしゃるのではないだろうか。
では、なぜこのような催しがあちらこちらで開催されているのだろうか。
ビジネスセミナー開催の目的
参加者側からすると、参加の目的は知見を吸収することや、業界の人脈を増やすことが大半だろう。
それでは、主催者である企業(個人)はなぜ、時間を割いてまでこのような催しを行うのであろうか。理由は複数考えられる。
① 社会貢献活動の類で開催されており、企業にとって広報活動の役割を担う
② セミナー自体が収益を上げる営業活動になっている
③ セミナーを通して見込み顧客を獲得する
④ セミナーを通して採用活動を行う
上記は、あくまで一例であるが、おおよそのセミナーはいずれかに当てはまるといっても過言ではないだろう。
当たり前ではあるが、主催者側も何らかの意図があるからこそセミナーを開催する。
参加者と主催者の意図は必ずしも相互補完の関係にならないことがある、ということだけよく理解しておいて欲しい。
つまり、お互いがwin-winの関係性になり得る可能性は、双方の目的や参加(開催)のモチベーションによって大きく左右されてしまうのだ。大抵の場合は、どちらかが得をして、どちらかが損をする。もしくは両者に得が生まれないという状況が十分に発生し得るのである。
参加者としては、開催場所までの交通費や開催時間の制約も鑑みて、それでも投資対効果があるのかを再考して欲しい。
ビジネスセミナーの活用方法
では、ビジネスセミナーへ参加する場合、参加者側からして、生産性の高い時間にするためにはどうしたら良いのだろうか。
もちろん、参加費の有無や開催場所、セミナーの内容など、変数が多すぎるので、一概に参加することが良いと断言することはできない。
実際にセミナーの内容や参加者の質が高く、参加料を払っても十分に価値のあるセミナーだったとしても、あなた自身が「何」をそのセミナーに求めるかによって、あるいはどのような準備をしておくかによっても、セミナーの価値は変動してくるからだ。
要するに、ビジネスセミナー自体が必要であるかどうかについては、各々の置かれている状況によって異なる。参加するのであれば、できるだけ有益な活用方法を心得ておくべきである、というのが筆者の考えである。
あくまで筆者が思うに、参加者が営利や目的を達成するためだけのカモにされるケースも山ほどあり、真に参加者を考えたセミナーを開催している企業(団体)は少ないと感じる。
前述したような意味のないセミナーに参加して、搾取されることを防ぐためにも、事前に参加の「目的」を明確にしておくべきだろう。
また、可能な限り事前の情報収集に時間を費やし、あなたの目的がセミナーよって達成される、もしくは達成に近づくのかを熟考したうえで参加可否を決定して欲しい。
過去の開催実績やセミナー自体の評価は容易に検索ができる時代だ。
また、セミナーに足を運んでも得られない情報が、実は有名起業家のSNSなどで垂れ流されていることも往往にしてあり得る。
そもそも、セミナーに参加せずとも、あなたの目的は達成できるかもしれない (※大抵の場合はそうであったりする)。
情報が氾濫し、個人でできることの選択肢が無限にある現代だからこそ、有限である時間の使い方に気を配り、1分1秒でも無駄にせず、目の前の目的や課題を解消していくべきではないだろうか。
まとめ
セミナーに参加することは時間と参加費が発生する場合が非常に高いので、参加する場合は自己の目的を再度確認することをオススメしたい。
そのうえで、参加することが目的達成への近道であれば、ぜひ参加をするべきだろう。
参加することが目的達成に近づくか不明瞭な状態であれば、参加の申し込みを行う前にセミナーで得られるポイントを抽出すること、達成したい目的自体をよく分析し直すことをオススメする。セミナーに参加せずとも、目的を達成する道筋が見つかるかもしれない。