近年、労働人口の減少や特定分野における人材の取り合いにより、成長が停滞している企業が後を絶ちません。
地方では後継者不足で廃業を余儀なくされている企業がありますが、都心の企業も例外ではなくなってきました。
廃業とまでは行かずとも、後継者不足による弊害が大きいことは容易に想像がつくでしょう。
このような状況下において、企業側としては優秀な人材の確保や次世代リーダーの育成に躍起になっていることかと思います。
では、あなたは次世代リーダーになりたいと考えたことはありますか?
もう既にリーダークラスになっている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、次世代リーダーになるために、次世代リーダーや次世代リーダーを取り巻く環境について考えていきたいと思います。
次世代リーダーとは?
次世代リーダーとは「企業の次世代を担う経営幹部や未来の経営者(後継者)と成り得る人材」と定義することができます。
企業は事業をすることで顧客に何らかの価値を提供しています。その事業が継続する(価値を提供し続ける)前提で経営をしているため、企業の未来を背負える次世代リーダーの育成は重要な経営課題の一つでしょう。
昨今では転職(もしくは転職によるキャリアアップ)が一般的に成りつつありますが、次世代リーダーに育て上げた人材が様々な企業で経験値を積み上げた上で戻ってきてくれることもあります。
そういた意味では次世代リーダーの育成は企業の規模や業界、場所に関わらず、重要な意味を持ちます。
しかし、国内において次世代リーダーを育てる環境が整っている企業(組織)は少ないのが現状です。
本当に育成環境が整っていないのでしょうか?育成環境が整っていないのであれば、自身で道を切り開く方法はないのでしょうか?
次世代リーダーを取り巻く環境
次世代リーダーが育ちにくい、育成されない要因には下記のような要因が考えられます。
1. 重要だが、優先順位が低く成りやすい経営課題であること
次世代リーダーになるためには、様々なスキルを高次元で身につける必要があります。
必要なスキルとしては、マネジメントスキルやリーダーシップ、戦略策定など非常に多岐にわたります。
そのため、まとまった期間に全てのスキルを成長させることはなかなか難易度が高く、かつ費用もかさんでしまうのです。
育成に関わる社員のコストもかかってくるとなると、重要なのは理解しているが手を出しづらい課題であることが理解できるでしょう。
また、次世代リーダーが育ったと判断する基準は何か、どの程度の期間で判断するのか、投資対効果を測定しづらいことも敬遠されやすい課題であることがわかることでしょう。
2. 生の経営を体験させることは難しく、机上の学習で終わりがち
経営に関する研修を受けてもらうことは比較的簡単に実施できるかも知れませんが、それを実践させる場が乏しいことも要因の一つでしょう。
実際の経営においても、経営に携わっている人材は社内でも少なく、教育を行える人材が少ないのも要因です。
そのため、対象者がどれだけ熱心に学んでも、本当に経営に携わるまでに知識やスキルが生かされる場合が非常に限られてしまうのです。
3. そもそも人材を成長させるノウハウがない
そもそもリーダー育成に頭が回っていない、もしくはリーダー育成をする気がない企業も増加しています。
転職が一般的に成りつつある中で、育成をしても転職されたら無駄になってしまうと考えている企業も多く、あまり育成に資金や人員を投資しない企業も増えているでしょう。
企業として事業を継続するために、目の前の売り上げを追い求めることは言わずもがな重要なので、自分で学んで自分で成長してほしいと考えている企業が多いことも事実でしょう。
最後に
上記の通り、次世代を担うリーダーになりたくてもなれないような状況があるのも事実です。
ですが、次世代リーダーになるには、周囲ばかりを頼りにしていてはいけません。
仮に、リーダーに選出されたとしても、そのポジションで長く成果を出すことは難しいでしょう。
自身の努力で次世代リーダーの座を掴み取り、理想のキャリアプランを送るにはどのように行動していけば良いのか。
下記の記事では、環境に左右されず次世代リーダーになるために必要なポイントについて記載していますので、合わせてご覧ください。
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