「ほとんどの組織はマネジメントのやり過ぎ、リーダーシップのなさ過ぎである」と、『7つの習慣』の著者であるコヴィー博士は言っています。「リーダーの4つの役割」プログラムは、コヴィー博士が提唱するリーダーシップの原理原則をわかりやすく体系化したワークショップ型の研修プログラムです。
日本企業を取り巻く環境は混迷を極めています。
これまで経験をしたことのない環境下では、何が正解かわかりませんし、未来を予見することもとても困難です。しかし、組織のリーダーは、このような環境下でもメンバーを率いて結果を出すことを求められているはずです。激しく変化する現代社会において、組織のリーダーはどのような行動を取るべきでしょうか。
リーダーの4つの役割
私たちを取り巻く環境は変化しています。
激しく変化する環境下に置かれたビジネスパーソンの状況は、あたかも未開のジャングルの中で結果を求められているようなものです。
そのような状況の中で、チームを率いるリーダーはどうあるべきでしょうか?
<方向性を示す>
うっそうと樹木が茂っているジャングルの中、あなたのチームは道に迷ってしまいました。リーダーであるあなたは最初に何をすべきでしょうか?それは、冷静に周囲を見渡し、一番高い木のてっぺんまで登り、周囲360度を見渡して進むべき方向を特定することです。
私たちの組織でも同様です。自分たちはどこへ向かっていくのか、組織目的やビジョンを掲げるのがリーダーの最初の役割といえます。
<組織を整える>
進む方向が決まっていても、ジャングルでは樹木が生い茂り、思うように前進できません。そのためリーダーは道を整備しなければなりません。下草を刈取り、道を切り拓き、チームメンバーが歩きやすいように道を舗装するのです。
これが2番目の役割です。
掲げた組織目的の達成に向けて、的確な人員配置や意思決定プロセスの整理など組織構造やシステムを整えます。
<エンパワーメントを進める>
「さあ、みんなでこのジャングルを進んでいこう!」と声高に叫んでも、メンバーが主体的に歩き始めなければ目的地には達しません。そのためにはリーダーには、管理統制ではなくエンパワーメント(権限委譲・任用)によるリーダーシップスタイルが必要です。
<模範となる>
「方向性を示す」「組織を整える」「エンパワーメントを進める」という3つの役割により、チームメンバー全員が目的に向かって進む準備が整いました。リーダーは「よし、あとは目的地に向かって進むだけだ!」とスローガンを掲げ、メンバーを鼓舞します。そして、ふと後ろを振り返った時、あなたの後ろにメンバーはついて来ているでしょうか?
リーダーの最後の役割は自ら模範を示すことです。組織において継続的に結果を出し続けるためには、リーダーはメンバーから信頼されることが不可欠です。
最後に
リーダーの仕事やリーダーシップの言葉の定義は時代に合わせて日々変化しています。
今回ご紹介した知識は現在の自身のスキル状況や会社の状況、一緒に働くメンバーが異なれば、全く別のスキルが必要になってくることもあります。
得た知識は「自分で使うこと」でしか価値を発揮しません。
リーダーという肩書きを持っていない人であっても、積極的にリーダーシップを発揮して行かなければ生き残らない時代がやってきています。
圧倒的行動を繰り返し、圧倒的成果をあげましょう。