「こんなに頑張っているのに、なぜ評価されないのか」
「上司が私のことを嫌っているから、この評価は仕方がない」
人事評価の時期になると、社内の空気が殺伐とし、下された評価はあたかも神から人生の点数をつけられたかのごとく一喜一憂する方が出てくきます。
極端かもしれませんが、所詮は「過去のあなたに対する、会社の評価」です。
より具体的に伝えるとするならば、あなたの上司の評価に過ぎないということです。
そんなことに一喜一憂を始めるのは時間と体力の無駄ではないでしょうか。
一気一憂するより、人事評価をキャリアアップ (成長)のための「材料」としてうまく活用していきましょう。
今回は、人事評価のたびに一喜一憂を繰り返している方向けに、うまく人事評価を利用する方法を解説していきます。
人事評価にはバイアスが付き物
人事評価には、必ず評価側のバイアス(勘違い・主観)が付き物です。
バイアスには様々な種類が存在していますが、メジャーなのは以下の4つでしょう。
・中央効果
・ハロー効果
・自己投影効果
・寛大化/厳格化
中央効果
中央効果というのは、人間は「可もなく不可もなく」な回答をしてしまう傾向のことです。
10段階評価の場合、5やその付近の評価をつける傾向が高くなります。
もし、その評価が問題になったりすると困るので、人間は無意識にストレスを避ける傾向があります。
ハロー効果
ハロー効果は、過去の成績や周りからの評判を聞くことで、それらの内容に評価が引っ張られてしまう傾向を指します。
有名大学を卒業しているというだけで、その人の評価が高くなるような傾向です。
自己投影効果
「自分(評価者)と似た価値観や考えを持っている」人間を高く評価してしまう傾向のことです。
よく人事評価は評価者の好き嫌いで決まると言われていますが、これは自己投影効果が強く出ている場合に往々に起こりうることなのです。
寛大化/厳格化
寛大化は実際の評価よりも高めに評価される傾向のことで、厳格化は実際の評価よりも低めに評価されてしまう傾向を指します。
評価者があなたの業務についてどれだけ理解をしているかが大きく影響してきます。
なぜ、この評価なのか?を考え抜け
上記のバイアスは、人間が評価を行なっている以上、少なからずどの会社の人事評価にも反映されてしまいます。
そのバイアスがかかっていることを前提として、ここから先を読み進めてください。
もし、あなたの働きが想定通りに評価されていないと思うのであれば、答えはただ一つ。
「あなたが、上司が望むパフォーマンスを出せていないから」です。
あなたは人事評価に納得がいっていない場合に、
「上司は見る目がない」などと愚痴を言ってはいけません。
もし、評価に納得がいかないのであれば、または評価が欲しいのであれば、
その上司を結果で黙らせるか、上司が好むやり方で仕事を行うしかないのです。
「あと数年我慢すれば、この上司はいなくなるだろう」
それは、いつでしょうか?
あなたの人生は有限です。我々は刻一刻と死に向かって進んでいます。
本当にダメな上司だとしたら、そのような人間と付き合っている暇はありません。
さっさと結果を出すか、転職するか、独立するかです。
評価に納得がいかなかった場合は、なぜその評価なのかを冷静に紐解いてみましょう。
評価が低い原因が分析できれば、その原因に対する改善策を投じ、実行に移すだけです。
とにかくその評価を形作っているのは、自身のどんな行動なのか、考えても全くわからない人はほとんどいないはずです。
冒頭でお伝えした通り、評価の良し悪しは、あなたの上司による評価に過ぎません。
くよくよと思い悩むより、行動していた方がよほど有意義な時間となるでしょう。
原因が分かったら、改善策を考えて実行しろ!
改善策を自身で見つけ出せない場合は、先輩や上司に質問をすれば良いでしょう。
仮に納得がいっていない場合でも、質問をする際は決して不満をこぼしたり、態度に出してはいけません。
不満な態度が出ている人に、わざわざ時間を割いて改善策を伝えたいと思いますか?
下された評価は受け入れて、「その評価を踏まえて、さらに成長したい」という意欲を見せることが重要です。
また、少なからず昇進をしている人間には「共通項」があるはずです。
運で昇進をすることはあるかもしれませんが、運だけで連続昇進できるほど社会は甘くありません。
そういう人が身の回りにいるとすれば、あなたが見えないところで、その人は「運」を味方につける努力をしているはずです。
そして、改善策を見出した場合は、そこで終わりにしてはいけません。
改善策を見出したら、具体的にその改善策をどのように実践していくのかを決めてください。
今回は、改善策を見つけることが「ゴール」ではありません。
改善策を見つけ、行動に移した結果、成果に結びつき、あなたのスキルや評価が向上します。
実行力が弱い方は、毎日の業務に馴染むように「仕組み化」しましょう。
ルーティーンとして業務の中に組み込み、改善策を必ず実践していく機会を作ってください。
最初は違和感があったり、業務が少し窮屈に感じることもあるかもしれませんが、これまでの評価を変えるためには、変化が必要です。
とにかく少しずつでも良いので、毎日改善策を実践する機会を作り出しましょう。
やることが決まったら、一度結果が出るまで頑張ってみてください。
結果がどうであれ、あなたが試行錯誤して出した結果には、少なからず次のステップへのヒントが隠されています。
まとめ
人事評価というのは、あくまでも通知表に過ぎません。
その会社で認められなくても、転職先では大いに評価されるケースをよく耳にします。
確かに、紛れもなくあなたを評価した結果ではありますが、結果に振り回されずに充実した社会人生活を送りましょう。
あなたの人生を充実させるのは会社ではありません。
あなた自身の力で人生を充実させていきましょう!