「この会社にいても、キャリアアップが望めない。早いうちに転職をしよう」
「市場価値の高い人材になるには、今の環境じゃダメだ」
終身雇用の考えが無くなりつつある昨今、仕事ができる優秀な人ほど、自身が学び尽くしたタイミングで会社に見切りをつけて、キャリアアップを実践しています。
2019年4月19日 経団連の中西宏明会長が「正直言って、経済界は終身雇用なんてもう守れないと思っているんです。どうやってそういう社会のシステムを作り変えていくか、そういうことだというふうに(大学側と)お互いに理解が進んでいるので。」
経団連の中西会長はこのように述べ、「人生100年時代に、一生一つの会社で働き続けるという考えから企業も学生も変わってきている」との認識を示した。
これまでは、「転職を繰り返すのは根性がない証拠」ないという意見が当たり前であったり、そもそも退職する可能性が高い人材は採用しないと言われてきましたが、確実に時代の流れに伴って、成長やキャリアアップの方法も変わってきています。
本記事では、優秀な人がすぐに会社を辞めて転職していく理由や、キャリアアップしたい若手人材が転職に迷った時に、考えるべきことについて解説していきます。
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優秀な人ほどすぐに会社を去る理由
優秀な人はなぜ、会社を去っていってしまうのでしょうか?
端的に言えば、現在の環境では、その人の思い描くキャリアステップや働き方が実現できないからでしょう。
ではなぜ、思い描くキャリアアップを実現できない(もしくはできないと判断する)のでしょうか?
優秀な人が転職する理由①仕事のしわ寄せが集中する
その理由の一つに「優秀な人に仕事のしわ寄せがいくこと」が大きく関係しています。
優秀な人は周囲に比べてタスク処理能力が高いため、同じ勤務時間でも、周りより多くのタスクを遂行することができます。
すると、「誰かがやらなければならないけど、担当が明確でない仕事」や「仕事ができない人が抱え込んでしまった仕事」が優秀な人に余計な仕事が回って来る場合が多いのです。
結局、無駄な仕事が増えることによって、優秀な人が本来やりたかった仕事や勉強に注力する時間が減少してしまいます。
これは健全な「チームワーク」ではなく、チームとして「優秀な人におんぶに抱っこ」状態なのです。
優秀な人ほど、いち早く気づくので今の環境に見切りをつけるのは当然の判断でしょう。
優秀な人が転職する理由②周りに潰される
特に日本人、あるいは日系の企業によく見られる光景です。
優秀な人は普通に仕事をしているだけでも、自然と目立つ存在になります。
上司はともかく、それを横目に見ている同僚や先輩の中には、「何だよ、お前だけ評価されやがって」と妬む人間がいるはずです。
自分自身が努力をして、評価されるように取り組めば良いだけなのに、何となく「気にくわないから」という理由だけで、優秀な人を蹴落そうとする人がいます。
一般的に日本人は協調性が高いとも言われますが、裏を返せば自分と違う異質なものを拒むということであり、その性質が強く現れている場面であることが想像できるでしょう。
上記のような光景が垣間見える会社は一定数存在し続け、いつまで経っても状況は変わらないのでしょう。
優秀な人ってどんな人?
あなたにとって「優秀」とは何でしょうか?
何ができたら、何を知っていたら、何を持っていたら、「優秀」と言えるのでしょうか?
「優秀」という言葉を改めて定義してみるのも良いかもしれません。
あなたの思っている「優秀」が会社の中での「優秀」とイコールとは限りません。
会社で評価されたいのであれば、会社が考える「優秀」とあなたの「優秀」をすり合わせる必要がありますし、どこに行っても「優秀」だと評価されたいのであれば、どんなスキル・知識・人徳を持った人材が「優秀」なのかを分析するところから始まります。
あなたがなりたい「優秀な人」とはどんな人なのかをよく考えてみてください。
ちなみに会社で評価される人材と転職市場で評価される人材にはよく違いがあるので、転職を通してキャリアアップを検討している方は注意が必要です。
よく「会社である程度の成果を上げていたから、転職市場でも引く手数多で評価されるはずだ」と思い込んでしまう方が多く、実際に転職活動を始めてみると想像と現実のギャップに悩み苦しんで転職に踏み切れない、というパターンがあります。
転職市場で評価されるためには実績はもちろんですが、下記のようなスキルがあると、より評価されやすいので覚えておくと良いでしょう。
また、実際に自分の市場価値を調べてみたい方は、あなたの市場価値に見合った想定オファー年収がわかるミイダスというサービスを使ってみると良いです。
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ミイダスで算出される市場価値はあくまで概算により算出されるため、それほど制度が高いとは言い切れませんが、各職種への適正チェックや、自身の特徴・性格を詳しく分析してくれるので、転職を考えていない方にも非常に役立つサービスとなっています。
スキル・実績をアピールできる
転職では実際に仕事を見て合否を決めることができません。
履歴書の内容や、面接時の会話から決まるのです。
転職エージェントなどを利用すれば、ある程度の対策はできますが、面接では自分一人でアピールしなければなりません。
アピールをして、優秀な人材と認知してもらう必要があります。
これは面接官に対して「嘘をつけ」というわけではなく、自身が培ってきたスキルや出してきた実績を「相手が必要だと思ってくれるように見せる」力が必要だという意味ですので、くれぐれも誤解しないようにしてください。
コミュニケーション力がある
コミュニケーションは、何をするにも必要となる能力です。
かつ、面接でもその能力が垣間見えるので、応募者の優劣が付けやすい能力の一つです。
- 相手の言っている内容をしっかり理解できる
- 相手の立場、レベルに合わせた話し方ができる
- 論理的に会話を組み立てて説明できる
- 表情から相手の感情を読み取ることができ、咄嗟に話題を変えられる
- 不意の質問に頭の回転が早く、即時に答えることができる
一口にコミュニケーションと言っても、様々な軸でコミュニケーションスキルを高めておかなければなりません。一朝一夕でできることではないので、転職活動の際はもちろん、普段の仕事や日常生活から意識してみましょう。
将来のビジョンが明確で、会社の方針とも合っている
転職市場では、将来のビジョンを具体的に持っている人材ほど好まれます。
その会社でどういう役割を果たしていきたいか。
そして、5年後、10年後、15年後と自分がどういったキャリア、人生を歩んでいたいか。
非現実的ではなく、現実的すぎる夢のないものでもない「ちょうど良い」目標を持つ方が好まれます。
企業にとって、ビジョンを持ち、目標を持っている人材で、それが会社の方針にも通じているのであれば最高の人材となりうるでしょう。
内定を勝ち取るためだけに無理に話を合わせると、働き始めた後に苦しむこともありますが、まず内定を勝ち取ることを最優先にした場合、あなたの主張が「企業の成長=自身の成長」となるように話を整理しておきましょう。
素直・謙虚である
これは当たり前のことかもしれませんが、「当たり前だからこそ重要」なのです。
どんなにスキル高くて知識が豊富でも、嘘つきな人は優秀とは言えないですよね?
ビジネスマンである以前に一人の人間として大切なことなので、いまの自分は素直になれているかどうか、改めて考えて見てください。
また、謙虚であることも同様にものすごく重要なことです。
冒頭でもお伝えした通り、特に日本人は自分と異なるものを受け入れない人が一定数いるので、少し成果が出たからといって、自慢気になっていると、無駄な敵を増やしてしまうのです。
しかし、昨今は「謙虚過ぎる」こともまた、嫌われたり仕事がしにくくなる原因の一つです。あくまで、その場の雰囲気に合わせて、柔軟な対応の変化が求められます。
あなたは優秀な人材ですか?
上記を踏まえて、あなたの状況を客観的に分析してみましょう。
「キャリアアップを狙っているのに全然仕事が回ってこない」もしくは「手が空いているのに誰からも頼られない」「社内の仕事を取りに行っているはずなのに、忙しくならない」
このような状況になっていることはありませんか?
もし、上記のような状況になっている場合、少なくとも周りからは「優秀」だと思われていない証拠です。
まずは、現状の仕事に向き合って、圧倒的な成果を生み出しましょう。
反対に、無駄な仕事が自分に降ってきて、やりたいことに時間が割けないという方もいらっしゃるかと思います。
そういった方はさらなる成長の機会を求めて転職活動を始めて見るのも良いかもしれません。
結果として転職をしなかったとしても、他業界に視野を向ける良い機会になったり、転職エージェントに相談することで、自身のキャリアが良い明確になるかと思います。
今後のキャリアを深く考え直すきっかけとして転職活動を経験するのはおすすめです。
もちろん気づいた段階で転職・独立をするのも良いでしょう。
第二新卒などの若手の方でも、どんどんと外に目を向けてキャリアアップのチャンスを狙っていきましょう。
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最後に
あなたがいくら自分のことを優秀で市場価値の高い人間だと思っていても、最終的にあなたの仕事を評価するのは「他人」です。
さらに言えば、会社内の評価は会社内の評価に過ぎません。
※認められるためには、重要です
真に市場価値の高い人材になり、理想のキャリアを実現するために、会社に「雇われている」という関係から会社を「利用できる」立場を目指して、日々精進しましょう。
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